IT業界が人材不足だという話はかなり前からされていますが、実態はどれほどなのでしょうか。まず、IT人材の有効求人倍率は不景気であっても1倍を超えており、景気が良い時は2倍以上となっています。また、ある調査によると、2020年の段階で約30万人のITエンジニアが不足しているとされ、人材不足に悩む企業が多いことがわかります。
特に不足しているエンジニアの一種が、セキュリティ関連です。企業にとって、サイバー攻撃への対策は急務であり、人材の獲得を進めるところが増えています。また、人工知能やビッグデータなど、最先端技術に関係したエンジニアも不足しています。単にプログラムが組めるだけでなく、数学やドメインに関する知識や知見が必要となるからです。フロントエンドからバックエンドに至るまで総合的に扱うことができるフルスタックエンジニアは引く手あまたです。
IT業界では、2030年に79万人ほどの人材不足に陥るといわれ、システム開発に必要とされる言語を自在に扱えるプログラマの不足はますます深刻化すると予想されています。プログラマは、かつてはIT業界で働くのが一般的でしたが、近年ではユーザー企業の情報システム部門でプログラマを配置する動きが広がっています。活躍の場が拡大している分、人材の奪い合いが起きているといっても良いでしょう。
IT業界では、トレンドとなっている言語を習得している人が、ユーザー企業では、システムの運用に必要な言語を身につけている人が重宝されます。